企業の情報資産や設備を狙った「事務所荒らし」や「空き巣」は、住宅や店舗と同様に深刻なリスクです。特に夜間や休日など無人時間が長くなる事務所では、侵入者にとって“狙いやすい”環境が整ってしまいがちです。

本コラムでは、事務所が狙われる理由から具体的な侵入手口、そして実践的な防犯対策までをわかりやすく解説し、広島に根ざした防犯のプロ「ユニオンセキュリティSAT」が提供する防犯のあり方をご紹介します。

🔓 なぜ事務所が狙われるのか?

🕰️ 1. 無人時間の長さ

事務所は夜間や休日に無人になる時間が長く、侵入者にとってリスクの少ないターゲットになりやすい傾向があります。特にテレワークの普及により、日中でも人の出入りが減っている事務所が増えています。

💼 2. 資産価値の高さ

現金やパソコン、顧客情報、契約書類など、盗まれると企業活動に大きな支障をきたす資産が集中しています。金庫やサーバールームなど、狙われやすい場所も明確です。

⚠️ 3. 防犯意識の盲点

住宅や店舗に比べて、事務所は「施錠していれば大丈夫」と思われがちで、防犯対策が後回しになるケースも少なくありません。実際には、侵入者は“時間がかかるかどうか”でターゲットを選ぶため、対策の有無が大きな分かれ目になります。

🛡️ 代表的な侵入手口とその特徴+具体的対策

事務所警備のイメージ

事務所や店舗を狙った侵入犯罪には、いくつかの典型的な手口があります。それぞれに特徴があり、対策を講じるにはまず「どんな侵入が起こり得るのか」を知ることが重要です。

🪟 ① 窓や出入口からの侵入

最も多いのが、窓ガラスを割って侵入する手口です。特に夜間や休日など無人時間帯に狙われやすく、死角の多い場所ほど危険性が高まります。

🛡️ 防犯フィルムの貼付(ガラス破りに時間がかかるようにする)

窓ガラスに防犯フィルムを貼ることで、ガラスが割れにくくなり、侵入に時間がかかります。犯人は「短時間で侵入できるか」を重視するため、時間がかかると諦める可能性が高まります。特に店舗や事務所の裏口・死角にある窓には優先的に貼付すると効果的です。

🚨 窓センサーの設置(開閉や振動を検知して警報)

窓に取り付けるセンサーは、開閉や衝撃を感知すると即座に警報を鳴らします。これにより、侵入者を威嚇し、周囲に異常を知らせることができます。最近ではスマートフォンと連動して通知が届くタイプもあり、外出先でも状況を把握できます。

📷 死角に防犯カメラを設置し、録画+抑止効果を両立

死角は侵入者が好むポイントです。そこに防犯カメラを設置することで、「見られている」という心理的プレッシャーを与え、犯行を未然に防ぐ効果があります。録画機能付きであれば、万が一の際にも証拠映像として活用できます。夜間対応の赤外線カメラを選ぶと、暗所でも安心です。

🔑 ② 鍵のこじ開け・ピッキング

古い鍵や簡易な施錠では、数十秒で解錠されてしまうこともあります。裏口や非常口など、普段使われない扉が狙われやすい傾向があります。

🔐 ディンプルキーや電子錠など、ピッキング耐性の高い鍵に交換

従来のギザギザした鍵(いわゆる「刻みキー」)は、ピッキングの対象になりやすく、熟練の犯人であれば数十秒で解錠されることもあります。そこで有効なのが「ディンプルキー」や「電子錠」。ディンプルキーは複雑な構造でピッキングが非常に困難。電子錠はそもそも物理的な鍵穴がないタイプもあり、侵入者にとっては手が出しづらい存在です。また、暗証番号やICカード式の電子錠は、従業員の入退室管理にも活用できるため、セキュリティと利便性を両立できます。

💡 扉周辺に人感センサー付きライトを設置し、夜間の不審者を威嚇

侵入者は「暗くて人目につかない場所」を好みます。そこで効果的なのが、人感センサー付きライト。人が近づくと自動で点灯するため、犯人に「見られているかも」という心理的プレッシャーを与えます。特に裏口や非常口など、普段使われない場所に設置することで、侵入のリスクを大幅に下げることができます。最近ではソーラー式やLEDタイプも多く、電源の確保が難しい場所でも導入しやすくなっています。

🔒🔒 錠前の二重化(補助錠の追加)で侵入に時間をかけさせる

1つの鍵を破るのに成功しても、2つ目の鍵があると犯人は「時間がかかる」と判断して諦める可能性が高まります。補助錠は、メインの鍵とは別の位置に設置することで、こじ開けの難易度を上げることができます。特に「上下2箇所に鍵を設ける」ことで、工具の操作がしづらくなり、侵入にかかる時間が倍増します。また、補助錠には「内側からしか開けられないタイプ」もあり、営業時間外の侵入防止に効果的です。

🧑‍💼 ③ 関係者を装った侵入

関係者を装った侵入のイメージ

制服や作業着を着て堂々と入ってくるケースもあり、外見だけでは判断が難しいため、入退室管理が重要になります。

🆔 ICカードや顔認証による入退室管理システムの導入

制服や作業着を着て堂々と入ってくる侵入者は、見た目だけでは判断がつきません。そこで有効なのが、本人確認を伴う入退室管理システムです。ICカードは個人ごとに発行でき、誰がいつどこに入ったかを記録できます。さらに顔認証を導入すれば、カードの貸し借りによる不正も防げます。このようなシステムは、セキュリティ強化だけでなく、従業員の勤怠管理や入退室履歴の把握にも活用できるため、業務効率の向上にもつながります。

🎥 受付・共用スペースにカメラを設置し、記録と抑止を両立

受付やエントランスなど、誰でも立ち寄れる場所には監視カメラの設置が不可欠です。カメラがあることで「記録されている」という心理的プレッシャーが働き、不審者の侵入を抑止できます。また、万が一侵入された場合でも、映像記録があれば「どの人物が、どの時間帯に、どこから入ったか」を追跡できます。最近ではAI搭載カメラによる人物検知や、リアルタイム通知機能もあり、即時対応が可能です。

📝 来訪者記録の徹底(紙ベースでもデジタルでもOK)

外部の業者や来訪者が出入りする場合は、記録の徹底が重要です。紙ベースの来訪者名簿でも十分ですが、デジタル管理にすれば検索性や保存性が向上します。記録には「氏名・所属・訪問目的・入退室時間」などを記載し、必要に応じて本人確認書類の提示を求めることも有効です。また、受付スタッフへの教育も重要で、「誰でも通す」のではなく、目的と身元を確認する習慣づけが防犯の第一歩になります。

🏙️ ④ 屋上や隣接建物からの侵入

都市部では建物が密集しているため、隣のビルから屋上を経由して侵入されるケースも報告されています。

📡 屋上や非常階段に赤外線センサーを設置

屋上や非常階段は、普段人が通らないため、侵入者にとって“盲点”になりがちです。そこで有効なのが赤外線センサーの設置。人の動きを検知すると警報を発したり、ライトを点灯させたりすることで、侵入者を威嚇できます。特に夜間や休日など無人の時間帯に効果を発揮し、「見られているかも」「警報が鳴るかも」という心理的抑止力を高めます。センサーは防水・耐候性のあるタイプを選ぶと、屋外でも安定して稼働します。

🚪🔒 屋上出入口に施錠+警報装置を設置

屋上に通じる扉やハッチが無施錠だと、そこから簡単に侵入されてしまいます。そのため、屋上出入口には必ず施錠を行い、可能であれば警報装置も併設しましょう。警報装置は、扉が開いた瞬間にアラームを鳴らすタイプや、遠隔通知が可能なタイプもあります。また、鍵はピッキング耐性の高いものを選び、定期的な点検と施錠確認のルール化も重要です。

🚧 隣接建物との境界にフェンスや監視カメラを設置

建物が密集している都市部では、隣のビルから屋上を経由して侵入されるケースがあります。そこで、隣接建物との境界にフェンスを設置することで、物理的な障壁を作ることが有効です。さらに、監視カメラを設置することで、「見られている」という抑止効果+証拠映像の確保が可能になります。フェンスは高さや強度に注意し、カメラは死角ができないように配置するのがポイントです。

🏢⚠️ ⑤ 内部犯行(従業員による不正)

外部からの侵入だけでなく、内部からの情報漏洩や物品の持ち出しも、事務所の防犯においては重要なリスクです。

🗄️📷 倉庫・金庫・重要書類保管場所にカメラを設置

内部犯行は「人目につかない場所」で起こりやすいため、監視の目を届かせることが第一歩です。倉庫や金庫、重要書類の保管場所など、業務上アクセスが限られる場所には、監視カメラの設置が有効です。録画されているという意識が働くことで、不正の抑止力になりますし、万が一の際にも証拠映像として活用できます。設置の際は「死角を作らない」「録画の保存期間を確保する」など、運用面の工夫も重要です。

👀🔁 録画映像の定期チェックと運用ルールの整備

カメラを設置しても、映像を見なければ意味がありません。定期的なチェックを行うことで、異常の早期発見につながりますし、「見られている」という意識が職場全体に浸透します。また、録画映像の取り扱いルール(保存期間・閲覧権限・通報基準など)を明文化することで、公平性と透明性のある運用が可能になります。従業員にとっても「監視されている」ではなく、「職場の安全を守るための仕組み」として受け入れられやすくなります。

🎓 従業員教育と防犯意識の向上(定期的な研修など)

内部犯行の多くは、「ちょっとした気の緩み」や「ルールの曖昧さ」から始まります。だからこそ、従業員への教育と意識づけが最も重要な防犯対策です。定期的な研修を通じて、「不正は発覚する」「職場全体で守る意識がある」というメッセージを共有しましょう。また、通報制度や相談窓口を設けることで、不正を見逃さない環境づくりにもつながります。信頼関係を壊さずに防犯を強化するには、「仕組み+対話」の両立が不可欠です。

🏢 ユニオンセキュリティSATが選ばれる理由

SAT_機械警備のイメージ
  • “ジモト品質”の提案力:広島で培った知見を活かし、商店街・学校・工場・住宅など地域の特性に合わせた防犯対策をご提案。単なる機器販売ではなく「広島に根ざした安心感」をお届けします。
  • 24時間体制の管制センター × 最速駆けつけ対応:広島の道路事情に精通したスタッフが、トラブル発生時に最短ルートで現場へ。夜間のアラームやカメラ停止など緊急時にも迅速に復旧対応。
  • 防犯+業務改善の“効き目”を最大化:万引き抑止だけでなく、売場導線の分析や労務管理、安全確認など経営に役立つ活用が可能。防犯カメラを「経営の味方」に変える提案力。
  • 年間1000台以上の設置実績と導入事例:「女性スタッフが多くても安心」「リアルタイムで現場状況を確認できる」など、広島県内の企業・施設から厚い信頼を獲得。

❓ よくある質問(Q&A)

📍 Q1. 防犯カメラはどこに設置するのが効果的ですか?

出入口・通用口・駐車場・金庫周辺など、侵入や不正のリスクが高い場所が基本です。SATでは、施設の特性に合わせた最適な設置場所をご提案しています。

🌙 Q2. 夜間や休日など無人時間の防犯はどうすればいいですか?

無人時間に備えるには、24時間録画対応の防犯カメラと、異常検知時に即対応できる警備体制が不可欠です。ユニオンセキュリティSATでは、管制センター(監視・通報を行う拠点)と営業部が連携し、広島の道路事情に精通したスタッフが最短ルートで現場に駆けつける体制を整えています。

また、遠隔監視が可能なネットワークカメラを導入すれば、スマホやPCからリアルタイムで状況を確認でき、安心感が格段に高まります。

📈 Q3. 防犯カメラは業務改善にも使えるって本当ですか?

はい、事実です。防犯カメラは「見張る」だけではなく、業務改善にも活用できます。たとえば、店舗では万引き抑止に加えて売場導線の分析が可能になり、工場では労務管理や安全確認に役立ちます。

SATでは、こうした「防犯+α」の活用を重視しており、経営に貢献するカメラ運用の提案も得意としています。

💰 Q4. 導入費用はどれくらいかかりますか?

カメラの種類(アナログ/IP)、設置台数、録画方式(DVR/NVR/クラウド)などによって費用は変動します。

DVR(Digital Video Recorder)はアナログカメラ向けの録画装置で、NVR(Network Video Recorder)はIPカメラ専用の録画装置です。クラウド録画なら、映像をインターネット上に保存できるため、災害時のバックアップにも有効です。

SATでは、現地調査とハイリングをもとに、過不足のない「ちょうどええ」プランをご提案しています。

🏠 Q5. 地元企業に依頼するメリットはありますか?

あります。地域の施設特性や交通事情を熟知しているため、トラブル時の対応が早く、安心感があります。SATは広島に根ざした企業として、年間1000台以上の防犯カメラ設置実績を誇り、地元企業・学校・店舗から厚い信頼を得ています。

また、地元密着型の企業だからこそ、「夜間に工場のアラームが鳴った」「店舗のカメラが止まった」といった緊急事態にも、24時間体制の管制センターと連携して迅速に対応できます。

この記事の制作者

粂井 友和

システム警備を提供して20年以上、お悩みを解決したお客様5,000件以上のSATで責任者を務めています。

防犯カメラや防犯センサーなどを活用した防犯システムを、様々な状況に適した形でご提案します。

お悩みがある方は、お気軽にお問い合わせください。