防犯カメラのクラウド保存は、映像データをインターネットを介してリモートサーバーに保存する技術です。

この方法は、物理的な記録メディアに依存する従来の保存方法とは異なり、多くの利点を提供します。

本記事では、防犯カメラのクラウド保存の概念、そのメリット、考慮すべき点、および将来の展望について掘り下げていきます。

防犯カメラのクラウド保存って何?

一般的に防犯カメラの録画機やハードディスクが必要で、しかも価格帯は10万〜30万円でメンテナンスも必要・・・。

一方でクラウド防犯・監視カメラは、インターネット経由でクラウド上に映像を保持するので録画機器は不要!初期費用も抑え、録画装置の設置場所も必要なく、カメラの設置だけすぐ使えるのが特徴です。

クラウド保存する4つのメリット!

メリット1.遠隔地から映像を確認できる

防犯カメラのクラウド録画サービスを使うメリットは、録画した防犯カメラの映像やリアルタイム映像を遠隔地からでも確認ができることです。

クラウド録画サービスを使えば、インターネットに接続できる環境とスマホやタブレットなどのデバイスさえ用意できれば、どこにいても映像を見ることが可能になります。

メリット2.導入コストと管理コストを抑えられる

クラウド録画の場合、録画装置やサーバの設置の必要がありません。そのため防犯カメラの導入初期コストを抑えられます

クラウドサーバーの管理はサーバー業者での管理の為、録画機器の管理のコストを抑える事が可能になります。

メリット3.データの消失・カメラの破損などのリスクが小さくなる

次に大きなメリットとして、データ消失のリスクがほぼ無い事です。

一般的な防犯カメラの場合、録画装置が故障したり、録画装置を壊されたり、盗まれたりした場合には録画データごと失うことになります。しかしクラウド録画なら録画データが現地には無く、クラウドサーバー上に保存されており、データが消失するリスクを軽減できます。

メリット4.動体検知機能で不測の事態にもスムーズな対応が可能

クラウド録画サービスには、一般的な利用方法としては動体検知機能と通知機能を利用します。

これはクラウド録画する上での弱点である、長時間保存をしなくても良いようにするため、動きがあった場合のみ録画して効率的に録画する仕組みです。

通知機能も同時に利用することにより動きがあった場合にだけスムーズな対応が可能です。

又、リアルタイムで遠隔監視機能があることにより、店舗などを運営するうえで安心して働く事が可能となります。

最近では様々なシステムとAPI連携できる機種も増え、システムの拡張性が高いのも魅力の一つです。

クラウド保存の3つの注意点!

注意点1.インターネット回線の影響を受ける

考えておかなければならない事として第一にインターネット回線の影響をもろに受ける事です。

公衆のインターネットを通じて映像データを転送するために、回線速度や通信状況が悪ければ映像を見る事も出来ず、録画も行う事が出来なくなってしまいます。

専用帯域のインターネットの利用や、SDカードなどでバックアップを行うなどの対応策は有りますが、すべての機種に搭載されているわけではありません。

前提条件として、安定したインターネット回線が必要になるという事は覚えておきましょう。

注意点2.月々のクラウドの使用料

各ベンダーから「クラウド録画サービス」が提供されていますが、データの保存容量やサービスの機能に応じて料金が異なります。例えば、長期間映像データを保存する場合や、異常検知や画像解析を行う場合には、追加のコストがかかる可能性があります。

前述したようにインターネット回線も必要になってきます。

録画装置の費用がかからない反面、月々のクラウド使用料が発生しますので、インターネット料金と合わせてランニングコストが発生します。

カメラ設置台数が多い場合には容量などの確保など、少しコストの影響を受けやすいかもしれませんので注意が必要です。

注意点3.法規制とコンプライアンス

企業がクラウド録画を導入する際には、法的な規制やリスク管理が重要なポイントとなります。

映像を遠隔監視できるようになってきますので、個人情報の保護や法的な義務を遵守しつつ、適切なセキュリティ対策を講じることも必要です。

しかしながらクラウド録画は、これらの社会問題や企業課題に対する有力な解決策の一つとして注目されています。デメリットをも凌駕する安全性と効率性を手に入れる事は可能だと考えます。

これからはクラウドの時代?

2018年に海外視察に行ったとき、海外は既にクラウド録画が主流でした。

クラウドカメラは、遠隔地からリアル映像も録画映像も確認することができて、コストも抑えられるなど多くのメリットを得られます。

日本ではリスク回避の観点や費用面から国産メーカーのクラウドサービス化が遅れていた為、一般的な防犯カメラの利用が多くなっていましたが、今後は世界から見ても日本におけるクラウドカメラの普及率は今からもっと上がってくるのではないでしょうか。

現在ではそれぞれの目的にあったクラウドカメラの導入も選択肢の一つとして検討する余地は十分にあると考えます。

まとめ

防犯カメラのクラウド保存は、遠隔地から映像を確認できる・導入コストと管理コストを抑えられる・データの消失カメラの破損などのリスクが小さくなるデータの消失・動体検知機能で不測の事態にもスムーズな対応が可能といった多くのメリットがあります。

インターネットの普及により、一般的な防犯カメラもクラウドカメラのように遠隔監視ができるようになっており、クラウドカメラと同じようなサービスが提供できるシステムも多く普及しています。

どういったシステムを選択するかはお客様自身が決める事になりますが、結果的にお客様の安全や効率化などに大きく貢献するサービスである事は間違いないと思われます。

①初期コストを抑えカメラシステムを導入できる

②遠隔監視が当たり前にできる

③効率的かつ拡張性も高い

④インターネット回線がなければ利用が難しく、安定したインターネット環境が求められる

⑤ランニングコストはどうしても必要になってくる

⑥これからの時代はクラウドサービスが普及しやすくなることが予想される

多くのメリットを得られます。それらの効果を最大限にするためにも、それぞれの目的にあったクラウドカメラの導入を検討してみるのもおススメです。